
1年に1回ほど見ることができるスーパームーンですが、今年はいつになるのでしょうか。
スーパームーンを楽しめる日にちや時間、スマホや一眼レフを使った月の撮影方法をまとめました。
目次
スーパームーンの時間について
2020年4月8日(水)
月が地球に一番近づく時間 → 3:09
満月になる時間 → 11:35
正確にいうと、月が地球に一番近づく時間は、まだ満月にはなっていません。
しかし、今回のスーパームーンは、満月の時間が昼間なので、月を見るのは難しいです。
鑑賞におすすめなのは、7日(火)夜~8日(水)明け方にかけての夜空。
ほぼ満月となった、スーパームーンの輝きを見ることができるでしょう。
スーパームーンの大きさをより楽しむには、広い夜空の中に浮かぶ月より、
・比較対象物(ビルやタワーなどの建物や山)がある低い位置
・地平線近くの位置
こうした低い位置にあるときの月が、より大きく見えます。
夜空の高い位置に昇ってしまうと、比べるものがないので、あまり大きく見えないんですね。
人の目から見て「今日の月はとても大きい!」と感じられる時間帯はいつでしょうか?
ずばり、「日が沈んですぐに月が出てくる時間」が最適です。
日本各地の「月の出」(月が出る時間)を調べる
CASIO公式サイトより:月の出月の入り(日本地名選択)
2020年4月7日(火)←満月前
・札幌 16:58
・東京 17:06
・大阪 17:24
・福岡 17:46
2020年4月8日(水)←満月後
・札幌 18:17
・東京 18:19
・大阪 18:36
・福岡 18:58
※東京は、満月が東から昇り始める
スーパームーンの写真の撮り方
月を撮るときのポイントは、2つあります。
1. 日の入り後、空がまだ明るいうちに撮影する
真っ暗な夜空に浮かぶ月を撮ろうとすると、スマホやカメラの自動設定では、上手く撮影できません。
周りが暗い+月が明るすぎるため、月だけが真っ白に写ってしまいます。
そこで、自動設定でも空が明るいうちに撮影すれば、月を含めた空全体を、キレイに撮影することができます。
2. 月だけではなく風景も一緒に撮影する
カメラで月だけを撮影するのは、とても難しいです。
月が真っ白に写ってしまったり、手ブレして上手く撮影できないことも。
また、夜空に浮かぶ月を撮影しても、他に対比するものがないので、月の大きさや存在感を表現することができません。
撮影する月を際立たせるためにも、まだ月が低い位置にあるうちに、建物や山などと一緒に写すのがおすすめ。
スマホでは、一眼レフカメラのように、月のクレーター(表面の模様)が映る写真を撮るのは難しいです。
それでも、スマホでスーパームーンをキレイに撮影できたら、嬉しいですよね。
夜間撮影用のスマホアプリを使って、月を撮る方法を説明します。
また、一眼レフでスーパームーンを撮影するときの、カメラ設定(撮影モードや絞りなど)もまとめました。
スマホでの撮影方法
スマホでも、手動でカメラ設定(ISO感度やシャッタースピードなど)を変更すれば、月を撮影することが可能です。
しかし、カメラについて詳しくないと難しいので、スマホアプリの利用をおすすめします。
・ノーマルモード(通常)
・コンポジットモード(視認できる光が適量あれば手持ち撮影可)
・バルブモード(ごく少量の光しかない場合三脚を使用して撮影)
・連射モード(10枚の連続撮影)
このスマホアプリでは4種類の撮影モードが選べます。
月を撮影するなら、まずコンポジットモードを試してみてください。
一眼レフ・ミラーレスでの撮影方法とおすすめレンズ
スーパームーン撮影のカメラ設定
・撮影モード:A(絞り優先)
・絞り:F6.3
・シャッタースピード:1/200
・露出補正:-3.3
・ISO感度:200
・ホワイトバランス:オート(またはお好みで)
・おすすめレンズ:
フルサイズ……600mm
APS-C……450mm
マイクロフォーサーズ……300mm
・三脚(できれば)
レンズは、望遠 または 超望遠レンズがおすすめ。
上記の設定にすれば、満月なら手持ち撮影も可能です。
私は、マイクロフォーサーズの150mmレンズ+デジタルテレコン(焦点距離を2倍にする)機能を使い、300mmにして撮影しています。
(記事トップの月の写真は、私が撮影したものです)
スーパームーンが赤いのと大きく見える理由
スーパームーンとは、地球の周りを楕円形の軌道で回っている月が、地球に最も接近しているときに、満月(に近い状態)であることを指します。
普段の満月より約14パーセント大きく、30パーセント明るくなっているのが、スーパームーンの特長。
となれば、「夜空に浮かぶスーパームーンは、いつもの満月より、かなり大きく見えるんだ!」と、期待したくなるもの。
でも実は、月の明るさや大きさは、大気の条件や目の錯覚による効果が大きいんです。
詳しく説明します。
月が大きく見える理由
月が大きく見えるのは、実は目の錯覚です。
月は、夜空の高いところに昇ってしまうと、周りには小さい星があるだけで、他に比較するものがありません。
それに対し、月が地平線に近い低い位置にあると、建物や山などと比較することができます。
すると目の錯覚で、月が大きく見えてしまうんですね。
スーパームーンの場合、通常の満月よりは確かに大きく見えますが、夜空高く昇ってしまうと違いがあまり分からない……というのは、こうした理由からです。
月が赤く見える理由
月は、地平線近くにあると赤く見えます。
スーパームーンに限らず、満月のときに、月が赤く見えることがありますね。
夜空の高いところにある月の光は、地球を覆っている大気を下に通過してきます。
しかし、地平線近く低い位置にある月の光は、大気中の長い距離を横に通ってくるため、赤く見えるんです。
これは太陽も同じで、空高くにある太陽は赤く見えませんが、日の出・日の入で低い位置にあると赤く見えるのと、同じ現象です。
スーパームーンのまとめ
スーパームーンについて、日時や撮影方法・大きく見える理由などについてまとめました。
東の空に浮かび上がる幻想的なスーパームーンが見られるよう、当日は晴れることを願いましょう。
ちなみに、「スーパームーン」という呼び名は、占星術で使われるもので、天文学では使われません。