5月5日はこどもの日、男の子の健やかな成長を願う行事として、定着していますね。
男の子が生まれた家では、五月人形や鎧兜飾りを家の中に、こいのぼりを庭やベランダに飾ります。
女の子の雛人形と同様、子供が小さいうちは五月人形などを毎年飾るものですが、これらは一体いつまで飾るものなのでしょうか。
五月人形や鎧兜は子供が何歳になるまで飾ればいいのか、五月人形・鎧兜・鯉のぼりを処分する方法についてもまとめました。
五月人形や鎧兜は子供が何歳まで飾るの?
五月人形や鎧兜を飾る期間
・子供が成人するまで
・子供が結婚するまで
・子供が高校を卒業するまで
五月人形や鯉のぼりなどを飾る期間は、特に決められていません。
五月人形や鎧兜を飾るのは、その家に生まれた男の子が、健康に成長し立派になってほしいという願いが込められています。
そのため、子供が成人したら、「役目を終えた」という考え方もできます。
しかし子供が成人したからといって、必ずしも五月人形を処分しなければいけないわけではありません。
大事に保管して、毎年こどもの日という季節行事の一つとして、飾り続けてもよいでしょう。
五月人形はお下がりにしてもいいの?
将来、子供(男児)が結婚した時に、また男の子が生まれることを考え、五月人形をお下がりにするため、とっておきたいという考えもあります。
五月人形に関しては、以下のような正反対の考え方があり、地域やその家族によって大きく違ってくるので、両親や義両親・親戚に確認することをおすすめします。
・お下がりはしない:子供の身代わりになり、厄災を代わりに受けてくれるというお守りの意味があるので、五月人形や鎧兜は1人に1体とする
・お下がりとする:五月人形や鎧兜は、その家の長男に代々伝わるものなので、親から受け継ぐとよい
子供が成人する以外で、五月人形や鎧兜を処分するタイミングもあります。
・親などから譲ってもらった人形が古くなり傷んでしまった
・引っ越しなどで荷物を整理しなければいけない
こうした場合は、処分を検討しましょう。
五月人形や鯉のぼり、鎧兜の処分方法は
五月人形や鎧兜飾り・鯉のぼりを処分するときに、一番気になるのは
「子供の成長を願い長年飾ってきたものだから、供養しなければいけないのか?」
という点ではないでしょうか。
五月人形に限らず、人形には魂が宿るとされているので、人それぞれ、処分に対する気持ちも変わってきます。
・ごみとして捨てたら、バチが当たりそうで怖い
・祖父母から贈られたものだから、そのまま捨てるのは気が引ける
・子供が無事に成長したので、感謝の気持ちで供養したい
さまざまな気持ちに寄り添った処分方法を、3パターン紹介します↓
神社やお寺で人形供養をしてもらう
長い間、子供の成長を見守ってくれた五月人形や鎧兜・こいのぼりとお別れをするための区切りとして、神社やお寺で供養する方法があります。
※「人形供養」と「地域名」の間にはスペースを入れる
できれば地元や近所で供養してもらえるといいのですが、対応してくれる寺社が見つからなかったり、受付期間が決まっていて持ち込みが難しいことも。
その場合、ネットで人形供養してもらえるところを検討しましょう。
「人形供養パック(2個)」を選択してください。
宅配便配達伝票付き・神社への配送料込み・追加料金なし。
人形収納用の箱のまま送れて、装飾具やガラスケースも受付可。
サイズは、縦・横・高さの合計を200センチメートル、重量は30kgに収めることなど決まりがあるので、詳細は要確認。
ほかにもサイズを変更することで、お守りやお札・思い出の写真などを供養してもらえるプランもあります。
また、人形供養を郵送や宅配で受け付けてくれる寺社もあります。
以下に、ホームページでの申し込み方法が分かりやすく、実際の供養の様子が分かる寺社をまとめました。
日本人形協会が、ゆうパックと連携して行っている人形供養
東京都の東京大神宮
人形供養:毎年10月頃に行われる人形感謝祭にて
※ゆうパック受付のみ(集荷)
基本費用:ダンボール(サイズ:縦+横+高さ=170センチ以内)1箱あたり、5,000円(送料込)
東京都大田区のお寺
人形供養公開:毎月第2日曜午前9時から
※宅配便・郵送受付あり
基本費用:ダンボール(サイズ:縦+横+高さ=70センチ以内)1箱あたり、お布施として5,000円+送料
箱の大きさに応じて、お布施は~20,000円の幅あり
神奈川県平塚市のお寺
人形供養公開:毎月第1日曜午前9時から
※宅配便・郵送受付あり
基本費用:ダンボール(サイズ:縦+横+高さ=70センチ以内)1箱あたり、お布施として5,000円+送料
箱の大きさに応じて、お布施は~15,000円の幅あり
供養してくれるのは五月人形だけ? 鯉のぼりや鎧兜・付属品やケースはどうする?
上記で紹介した郵送で人形供養を受け付けてくれる寺社は、五月人形だけではなく、鎧兜や鯉のぼり・付属品なども引き取ってくれます。
ただし、2箱以上になる・ガラスケースがある・金属製の鎧兜がある場合などは、追加料金(お布施)が必要になります。
それぞれホームページの案内をよく読んでから、人形供養を利用してください。
また、魂が宿るのは人形や鎧兜・こいのぼりなど「顔がある」ものだけなので、道具や付属品・ガラスケースなどは供養の必要がないという考え方があります。
これらは感謝の気持ちを持つことで、家庭ごみとして出しても問題ありません。
自治体に家庭ごみとして引き取ってもらう
五月人形や鎧兜飾り・こいのぼりを、家庭ごみとして、決められた収集曜日に回収してもらう方法です。
ごみの分別は地域の自治体によって違うので、自分が住んでいる市区町村の、ごみ収集ホームページを参考にしてください。
参考:横浜市資源循環局
横浜市の場合、人形を回収に出す場合は、以下のように定められています。
・人形……燃やすごみ
・人形(ガラス製・陶器製)……燃えないごみ
※上記2点は50センチ以上になる場合、粗大ごみとして回収依頼
・人形(金属製)……小さな金属類
※30センチ以上になる場合、粗大ごみとして回収依頼
・人形ケース(プラスチック製)……燃やすごみ
・人形ケース(ガラス製)……燃えないごみ
※上記2点は50センチ以上になる場合、粗大ごみとして回収依頼
各自治体によって、分別方法は変わってくるので、自分が住む自治体のホームページを参考にしてください。
費用は、家庭ごみとして決められた収集曜日に回収してもらうなら「無料」です。
横浜市の場合、人形が大きかったり、50センチ以上の人形ケースを回収してもらう場合は粗大ごみ扱いとなり、回収費用(200円/1つあたり)や、事前申し込みが必要になります。
ごみとして回収をお願いするなら
五月人形や鎧兜自体に魂は宿らず、持ち主の想いだけが人形にあるという考えもあります。
人形などを手放すことにしたなら、
「人形に対する想いも昇華され、長い役割を終えた」
として、感謝の気持ちを持ち、自治体にごみとして引き取ってもらうという選択もいいですね。
それでも、ごみとして出すのは気になるという場合は、人形などを半紙で丁寧に包み、塩でお清めしてから出しましょう。
さらに丁寧にするなら、感謝の意味を込めて、一度すべての五月人形などをキレイに飾って写真におさめたのち、処分することをおすすめします。
施設に寄付する
・老人ホーム
・保育園、幼稚園など
・地域イベントなどの募集
上記のような施設や地域で行われる、たくさんのこいのぼりを集めて一斉に飾るイベントでは、こいのぼりの寄付を受け付けているところもあります。
ただし、すべての施設がいつでも受け付けをしているわけではないので、必ず事前に電話連絡などを行ってください。
基本的には無料で寄付をすることになりますが、直接持ち込みしか受け付けない施設もあります。
もし宅配便や郵送を利用する場合は、送料は寄付をする側(自分)が支払うことになるので、ご注意ください。
五月人形や鯉のぼりの飾り方と処分方法まとめ
わが家には男の子が2人いるので、鎧兜飾りとベランダ用のこいのぼりがあります。
子供が無事に成人したら、鎧兜もこいのぼりも役目を終えることになりますが、そのときはお寺さんに供養をお願いする予定です。
ひな人形や五月人形は、毎年出したりしまったりするのが少し大変ですが、子供が喜んでくれるうちは、親が頑張って飾ってあげたいですね。