節分の豆まき行事は、昔から様々なところで行われていますが、そもそも節分とは、いったい何のためにあるのでしょうか?
豆まきをしたり、恵方巻きを食べることは知っていても、節分の日の由来までは、深く考えたことがないかもしれません。
家によっては、玄関に柊鰯(ひいらぎいわし)を飾ることもありますね。
節分の由来や意味、昔から伝わる節分にまつわる風習、玄関先に飾る柊鰯についてまとめてみました。
節分の由来と意味は?
「節分」とは、季節の変わり目・季節を分けることを意味します。
・2月の立春の前日
・5月の立夏の前日
・8月の立秋の前日
・11月の立冬の前日
このように、実は節分と呼ばれる日は、年に4回もあります。
しかし現在「節分」として行事が行われるのは、2月の立春前日の節分だけです。
理由として、昔は立春から新しい年が始まるとみなしていたことがあり、その立春の前日である節分だけが、大晦日と同じように特別に扱われるようになったことにあります。
平安時代には、立春の前日である節分の日に、宮中行事として陰陽師による「追儺(ついな)」という災難や厄を払う行事が行われていました。
また節分には、邪気(鬼)が生じると考えられているので、豆まきによって鬼(邪気)を追い払うという、現在の豆まき行事へと定着することになりました。
節分で昔から行われている風習とは
一般的によく行われているのは、「鬼は外、福は内」と掛け声をかけながら福豆をまく豆まきですね。
その後、福豆を数え年の数だけ食べたり、恵方巻きを食べたりしますが、その他にも邪気除けのため、柊鰯(ひいらぎいわし)を玄関に飾るという風習もあります。
豆まき・豆を食べる
節分には邪気(鬼)が生じることから、豆まきによってその邪気を払うために行います。
また、福豆を食べることによって健康(まめ)でいられるとも言われています。
https://kuneru.net/1126.html
恵方巻き
その年の歳徳神(としとくじん)がいる方角を「恵方(えほう)」と呼びます。
恵方を向いて、節分の巻き寿司を願い事をしながら1本丸かぶりすることで、福を呼び込むことができるとされています。
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節分の柊鰯(ひいらぎいわし)について
柊鰯(ひいらぎいわし)
※鰯柊(いわしひいらぎ)とも言われる
柊鰯は、節分の魔除けとされています。
柊(ひいらぎ)の枝の先に焼いた鰯(いわし)の頭を刺したものを、各家庭の玄関や門口(家や門の出入口)に飾ることで、鬼が家の中に入れなくなると言われます。
これは鰯を焼いた時の匂いと煙を鬼が嫌がり、柊のとがった葉っぱは鬼の目を刺すということからきています。
鬼は、厄災や厄病など邪気のたとえとされているので、柊鰯は鬼=災難を遠ざける門守(かどもり/門口に飾るお守り)の一つとなります。
柊鰯の別の名称
地域によっては、柊鰯ではなく別の呼び方をされています。
・焼嗅(やいかがし)
・やいくさし
・やっかがし
・やっさし
・やきさし
・柊刺し
・鬼の目さし
柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る期間
・1月16日(小正月の翌日)から節分の日まで
・節分の日のみ
・節分の日から2月の終わりまで
・節分の日から、翌年の節分前日まで(1年間)
地域や家庭によって柊鰯を飾る期間は様々で、特に決まりがあるわけではありません。
柊鰯(ひいらぎいわし)の処分方法
・塩で清めてから、半紙に包んで捨てる
・神社でお焚き上げしてもらう
柊鰯は、お守りと同じ役割を担ってくれているので、処分する方法はお守りと同じです。
柊鰯を見かけないけど?
住宅事情などにより、現在では柊鰯を玄関に飾る家を、あまり見かけなくなりました。
しかし、市販のものを室内に飾ったり、焼いた鰯(いわし)を節分の夕食のおかずとして食べるなど、鰯を節分に取り入れることもあります。
日本に古くから伝わる柊鰯なので、なにかしらの形で取り入れられるといいですね。
節分の由来と意味のまとめ
節分の意味や由来、豆まきや恵方巻・柊鰯など、昔からの風習についてまとめてみました。
節分が実は年に4回もあることには驚きましたが、現在は立春前の節分だけが行事として残った経緯は、納得のいくものでしたね。
また、豆まきや恵方巻きは、当たり前のように毎年楽しんでいましたが、柊鰯も魔除けとして、これからは用意してみます。