十五夜のお月見は有名ですが、「十三夜はあまり聞いたことがない」という人が多いかもしれませんね。
中国から伝わり日本に根付いた十五夜とは違い、十三夜は日本発祥の風習です。
十三夜にお供えして食べるものは十五夜とは違うのか、十三夜の意味や読み方、また「片月見」と呼ばれる注意すべき行為など、十三夜にお月見を楽しむための情報をまとめました。
十三夜はいつでお月見はするもの?意味を解説
十五夜から約1か月後、満月になる少し前の月を十三夜といいます。
読み方はそのままで「じゅうさんや」、十三夜月は「じゅうさんやづき」と読みます。
この日は十五夜と同じく、お月見をします。
十三夜は日本独特の風習であり、旧暦の9月13日に毎年行われます。
・2022年の十三夜:10月8日(土)
・2023年の十三夜:10月27日(金)
十三夜は日本固有の行事であり、十五夜と同じ「収穫祭」の一つです。
十五夜がある9月頃の日本は、台風や秋雨前線が活発になる時期と重なり、曇りや雨でせっかくの月を見られないことも多いですね。
しかし十三夜の10月頃は秋晴れの日が続くため、昔から「十三夜に曇りなし」と言われ、空気もより澄んでくることからきれいな月を見ることができます。
十五夜と十三夜は、両方することが習わしとされています。
どちらか一方だけのお月見は「片月見」といって縁起が悪いものとされます。
もちろん現代ではあまり気にすることはありませんが、十五夜のお月見をしたのなら、せっかくなので秋の恵みに感謝しながら、十三夜のお月見も楽しめるといいですね。
十三夜にはどんな食べ物を用意すればいいの?
十五夜と十三夜では、用意するお供え物(食べ物)にどんな違いがあるのでしょうか。
地域によって考え方の違いはありますが、用意するお団子の数や、野菜の種類に違いが出てきます。
月見団子を用意する数
・十五夜 → 15個
・十三夜 → 13個
季節に合った野菜を用意する
・十五夜 → 里芋が収穫できる時期なので「芋名月」と呼ばれる
・十三夜 → 栗や豆が収穫できる時期なので「栗名月」「豆名月」と呼ばれる
これらの他に、秋の七草のひとつであるすすきやお酒(お神酒)などを用意して、お月見をするのが一般的です。
農作物をお供えするのは、豊作祈願や豊作であったことを感謝するという意味合いがあるんですよ。
・萩(はぎ)
・薄(すすき)
・桔梗(ききょう)
・撫子(なでしこ)
・葛(くず)
・藤袴(ふじばかま)
・女郎花(おみなえし)
秋の七草は見て楽しむものであり、七草粥に使う食べられる「春の七草」とは違います。
十五夜と十三夜の違いを知りたい
十五夜も十三夜も、すすきや月見団子・秋の収穫物をお供えして月を愛でる行事であることには変わりありません。
お供えする団子の数や野菜なども地域によって違うので、神経質にならなくても大丈夫です。
十五夜は中国発祥の行事ですが、十三夜は平安時代の日本がはじめたとされています。
満月まであと少しだけ欠けた状態の月を美しいとするのは、日本ならではの感性かもしれませんね。
十三夜についてのまとめ
十五夜は有名で、天気予報やニュースなどでもよく取り上げられますが、十三夜はあまりなじみがないかもしれません。
日本発祥の行事である十三夜を、片月見にならないよう十五夜と同じように楽しみたいですね。
家族そろって晴れの日が続く気持ちのよい10月の夜に、縁側やベランダ・窓辺などにお供え物を用意して、ゆっくりと美しい月を眺めながら月見団子を食べて、十三夜も堪能しましょう。