
菌(細菌)が原因でかかる病気と、ウイルスが原因でかかる病気には違いがあります。
私たちが子供のころから、何度もかかってきた風邪はウイルスのしわざ。
生ものを食べたときに、腹痛を起こすのは細菌のしわざです。
菌とウイルスの違いについてわかりやすく説明し、アルコールや次亜塩素酸水などの除去スプレーの効き目や正しい使い方についてまとめました。
菌とウイルスの違いをわかりやすく教えます
菌とウイルスの違いを、誰にでも分かるよう簡単に説明します。
「菌(細菌)」とは
菌(細菌)
・生き物(生きている)
・栄養を取り込みながら、菌自身で自分をどんどん増やしていくことができる(細胞分裂)
・大きさは 0.5~10マイクロメートル(0.0005~0.01ミリメートル)
人が病気になる主な細菌
・結核菌(結核)
・肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ肺炎)
・溶血連鎖球菌(溶連菌感染症)
・腸管出血性大腸菌0157(食中毒)
など
人の体によいとされる細菌として、「乳酸菌」「ビフィズス菌」などもあります。
「ウイルス」とは
ウイルス
・生き物ではない※
・ウイルスだけでは、自分で増えていくことができない
・人や動物などの細胞を利用して、自分を増やしていく
・多くのウイルスは変異し、性質が変わっていく
・大きさは 数十~数百ナノメートル(10ナノメートル=0.01マイクロメートル)
※ウイルスには分からないことが多く、生き物かそうでないかは、まだハッキリと分類されていません
人が病気になる主なウイルス
・一般的な風邪のウイルス
・インフルエンザウイルス
・麻疹ウイルス(はしか)
・水痘帯状疱疹ウイルス(みずぼうそう)
・ヒト免疫不全ウイルス(エイズ)
・ヘルペスウイルス
など
風邪やインフルエンザウイルスには「型」がたくさんあります。
風邪のウイルスは200種類以上あるといわれ、それが変化を繰り返すため、一度風邪をひいても何度もひいてしまう原因となっています。
インフルエンザも同様にA型・B型とありますが、毎年変異するので、何度もかかる人がいます。
菌とウイルスに薬は効くのか、効かないのか

・細菌 → 抗生剤(=抗生物質・抗菌薬)が効く
・ウイルス → 抗ウイルス剤が効く
細菌には抗生剤、ウイルスには抗ウイルス剤を使うことが大切です。
ただし、抗ウイルス薬はまだあまり開発されていません。
「風邪(ウイルスが原因)をひいたとき、市販の風邪薬を飲むけど、あれは抗ウイルス薬じゃないの?」
と疑問に思うかもしれません。
風邪のウイルスは200種類以上あって、それらに合う抗ウイルス薬をそれぞれ開発するのは難しいです。
だから、どの風邪薬も症状(鼻水・くしゃみ・熱など)を抑える効果しかありません(=根本的に風邪ウイルスを消すことはできない)
現在、使用されている抗ウイルス剤のひとつとして、ヒト免疫不全ウイルス(=エイズの原因となるウイルス)が増えるのを抑える「抗HIV薬」などがあります。
ウイルスや菌を除去するスプレーは効果ある?

私たちが市販で手に入れることのできる除去スプレーなどは、すべての菌やウイルスに効くというわけではありません。
しかし、私たちが日常生活を送るときに、接する機会が多いウイルスや細菌に効果がある製品はあります。
・アルコール消毒液
インフルエンザウイルスなどにおすすめ
(ノロウイルスには効き目が弱い)
・次亜塩素酸水
ノロウイルスにおすすめ
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↑わが家で実際に使っている次亜塩素酸水は、楽天市場で購入しています
次亜塩素酸水については、以下の記事で詳しく説明しています。
「ノロウイルス」となっていますが、インフルエンザにも対策できる消毒液の紹介です。
次亜塩素酸水が手に入らない場合、スーパーなどで売っている市販のキッチンハイター(次亜塩素酸ナトリウム)で作る方法もまとめてあります。

でもやっぱり一番大切なのは、うがい・手洗いをしっかりすること。
外出から帰宅したとき、ドアノブに触れたあと、トイレのあと、調理や食事の前など、とにかくこまめに手洗いをするように心がけましょう。
菌とウイルスの違いまとめ
・菌は生きているので、菌だけで増殖できる
・ウイルスは、人や動物などがいないと増殖できない
・菌には抗菌剤(抗生物質)、ウイルスには抗ウイルス剤が効く
菌とウイルスの違いについて説明しました。
「人に対して病気を引き起こす」という視点だけでとらえると、菌もウイルスも同じモノというイメージを持ってしまいますが、実はまったく違うものなんですね。
これからもさまざまな病気が流行るかもれません。
だからこそ、菌やウイルスのことを正しく知り、毎日の生活から不安を取り除いてきましょう。